EVENT

地域にもっともっと人の「輪」を。6/29（土）に開催されたCircle theGreenの様子についてお伝えします。

印西在住の画家、出射（いでい）茂さんを講師に迎えた今回はタイトル通り、ずばりアートしてみようという企画。手始めの独特なアプローチゆえに描き手自身思いもつかない発展を遂げるのがスリリングでした。

「取り出しましたるはA4サイズの透明なフィルム。その上に絵の具を、お好みの色で、お好みの場所に載せてパタンと二つ折り。そしてまた開いてみよう。グニュグニュすり合わせてみてもいいし」と出射さん。

まるで気ままな絵の具あそびのようですが、これこそがミソ。“デカルコマニー”（転写）と呼ばれる手法ならではの新鮮さが、そこにはありました。

フィルムを、画用紙に自由に押し当ててみて「色のにじみがきれい」「（かたちや模様が）〇〇みたい」などと思えたらしめたもの。絵筆を手に、自分に見えたビジョンの具体化に着手します

偶然が呼び寄せるインスピレーション！ 神さまを信じたくなる瞬間、と同時に創作にもがぜん弾みが

いちど手を入れては、また眺め返す。想像力に枝葉が生え、おぼろげだった何かが次第にその形を整えていきます

みちびきの言葉と筆と。次の一歩が、見えてきた？

「うーん、〇〇に似てきたね」「たしかに！」思わぬ方向転換だってもちろんアリ

最後には完成品を鑑賞し合う「講評」の時間。悠々と羽ばたく鳥から、美味しそうなフルーツバスケットが見えてくる一作まで、言葉にしてもらうことで個々の魅力が存分に堪能できました

——決まった題材もなしに絵を描くだなんて、いささか身構えてしまいそう。なのに蓋を開けてみれば意外なほど上出来。自分の内に眠るセンスを発見したようで、ちょっと特別な充足感がありました。

Circle theGreenは、引き続きこれからも多彩なプログラムにて開催を続けていきます。ご期待ください。

講師
出射 茂（アトリエMoon・ギャラリーわらね主宰）
東京芸術大学大学院修了。第7回ハラ・アニュアル展（原美術館／東京）出品、第16回上野の森美術館大賞展／優秀賞、三浦美術館大賞展／大賞を受賞。日本各都市にて個展を開催、また上海、イスタンブール、LA、NYなどの海外展・アートフェアなどに出品参加。音楽家や詩人・環境博士等とのライブパフォーマンスや環境絵本出版、壁画、クレイアニメーションまで幅広く制作。差異のある要素を多層的に重ねることによって生じるメタファーの空間に興味を持ち作品を制作している。

2024年は新宿京王プラザホテルロビーギャラリーにて個展を予定（9/30～10/7）。

イベント概要

Circle theGreen（サークル ザグリーン）〜インスピ★アート〜
日時：2024年6月29日（土）
①11:00〜12:30（受付開始10:45）
②14:00〜15:30（受付開始13:45）
会場：the Greenroom（千葉県印西市鹿黒南5-2 theGreen 01棟2階）
定員：各回6組
*おひとりまたはペアで。親子参加の場合は、親1名につき子ども2名まで
*小学生以下の子ども単独での参加は不可
推奨年齢：3歳以上
参加費：500円
主催：theGreen
協賛：ビジネスパーク サウス
企画・運営：theGreen運営事務局
協力：出射 茂（アトリエMoon・ギャラリーわらね主宰）